投稿者名:そうちゃん
私は、今年の十一月二十二日で八十歳になります。 三十七歳のとき、県の公立中学校の教員として採用されました。 赴任までの十六日間、母は家財道具を整え、姉たちは必要な物を揃えてくれました。 そして、成績が振るわず、私が心ない言葉を投げつけてしまった妹が、歯科医院の受付で貯めたお金で、腕時計と靴、そしてカバンを買ってくれました。 妹は言いました。 「お兄ちゃん、良かったな。これしかできないよ。」 その言葉を聞いた瞬間、私は胸が締めつけられました。 自分の未熟さ。 弱い者を傷つけていた過去。 それでも妹は、一度も責めず、ただ私の門出を祝ってくれたのです。 私は涙を流して妹に詫び、母にも詫びました。 この出来事は、私の人生を変えました。 教員になってから、私は一貫して、弱い立場の子どもに目が向くようになりました。 それは、母と妹が身をもって教えてくれた、人としての姿勢だったのだと、今になって強く感じます。 私は、失敗を繰り返す人間です。 しかし、気づいたら反省し、謝り、また歩き直す。 その姿勢だけは、これからも貫いていきたいと思っています。 だからこそ私は、 弱い立場の人を見捨てない支援。 その人の尊厳を守る支援。 過ちを責めず、共に立ち上がる支援。 これらを理念として掲げています。 私が就労移行支援事業を立ち上げたのは、 母と妹から教わった「人としての原点」を、次の世代へ渡したいからです。